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QCi(QUBT)とは?光と半導体を分けて調べる

銘柄情報

会社名ティッカー・市場記事で見る技術・分野
NTT9432・東証光量子
富士通6702・東証量子・量子HPC
IonQIONQ・NYSEイオントラップ
Rigetti ComputingRGTI・NASDAQ超伝導
SEALSQLAES・NASDAQ量子安全・耐量子暗号
D-Wave QuantumQBTS・NASDAQ量子アニーリング・ゲート型
Quantum Computing Inc.(QCi)QUBT・NASDAQ光・フォトニクス・半導体
IBMIBM・NYSE超伝導・量子サービス

今回の疑問:QCiは何をしている会社なのか

Quantum Computing Inc.(QCi、ティッカー:QUBT)は、量子技術、フォトニクス(光を使う技術)、半導体製造を組み合わせようとしている米国企業です。会社名だけを見ると、量子コンピュータの専業企業だと思いがちです。しかし公開資料を読むと、量子最適化装置、光コンピューティング、量子安全通信、光チップや半導体の製造・パッケージングまで、複数の領域を扱っています。

この記事では、会社の説明をそのまま将来の評価へつなげません。確認できた事実、会社が掲げる目標、まだ分からないことを分けて、初心者として読みます。

左枠で資料を読むじいじと、右枠の光の流れ・半導体チップ
左枠で資料を読むじいじと、右枠の光の流れ・半導体チップ

今日覚えるのはこれだけ

QCiを読むときは、「量子」という一語でまとめず、光を使う技術、最適化装置、半導体を作る・組み立てる仕事を分けて確認するのが入口です。

じいじ理解度:★★☆☆☆(公開資料を読み、事実と会社の目標を分けて整理できた段階)

確認できた事実1:光と半導体も事業の柱にしている

会社の2026年8月10日付発表では、自社を量子、フォトニクス、半導体製造を垂直統合する会社と説明しています。ここでいう垂直統合は、部品だけ、装置だけではなく、光・電子部品、部品を組み合わせた装置、製造サービスまでを一つの事業群として扱おうとする考え方です。

フォトニクスは、電気信号だけでなく光を使って情報を扱う分野です。QCiは室温で動かせる光のアーキテクチャ(装置全体の設計の考え方)を掲げています。ただし「室温」「低消費電力」は会社が掲げる技術上の特徴であり、他社方式との優劣や全用途での有利さまで示すものではありません。

QCiの光と半導体の役割を分けて示す図
QCiの光と半導体の役割を分けて示す図 図を拡大して見る ↗

フォトニクスと量子コンピュータは同じ言葉ではない

光を使う計算や部品には、量子計算そのもの以外も含まれます。たとえば同社が発表したNeuraWaveは、光とデジタル計算を組み合わせる「フォトニック・リザバー・コンピューティング」のプラットフォームです。会社はAI推論や信号処理への展開を説明しています。

「量子」の話と「AI向け光計算」の話が同じ記事に出てきても、用途、性能の測り方、商用化の段階は別に読む必要があります。

量子・光計算・製造を混同しない図解
量子・光計算・製造を混同しない図解 図を拡大して見る ↗

確認できた事実2:2026年Q2の数字はどう読むか

QCiの2026年4〜6月期の売上高は560万ドルでした。前年同期は6万1,000ドルで、会社は増収を発表しています。一方、同じ四半期の営業費用は2,180万ドル、純損失は1,180万ドルです。売上が増えたという一つの数字だけで、利益が出ている、事業が安定した、と結論づけることはできません。

6月30日時点の現金・現金同等物・投資は約13億ドル、契約残高は約4,250万ドルと会社は公表しました。契約残高は今後の売上と同じ意味ではありません。契約条件、納入、検収、会計上の売上計上時期を確認しないと、いつ売上になるかは分かりません。

数字を三つに分けて読む図解
数字を三つに分けて読む図解 図を拡大して見る ↗

買収と製造能力の話も、金額と段階を分ける

同社は2026年6月、先端パッケージングのファウンドリーであるNHanced Semiconductorsの取得完了を発表しました。ファウンドリーは、半導体などの製造を担う拠点・事業者を指す言葉です。発表によれば対価は現金とQCi株式で7,310万ドル、さらに条件達成時には最大7,200万ドルの追加対価があります。

会社はこの取得で「Fab 2」を開始し、先端パッケージング、半導体製造、フォトニック統合の能力を広げる方針を示しています。これは会社の計画です。取得が実際にどの程度の生産量、利益、量子技術の進展につながるかは、後の決算や製造実績で確かめます。

光チップの製造工程を学ぶ図解
光チップの製造工程を学ぶ図解 図を拡大して見る ↗

確認できた事実3:最適化装置と通信にも取り組んでいる

QCiは2026年6月に、Dirac-3量子最適化システムを大手コンサルティング会社へ販売・設置したと発表しました。最適化は、条件の中で組合せを探す問題を扱う考え方です。どのような利用条件で、どの程度の成果が継続して得られるかは、この発表だけでは分かりません。

同社は量子安全通信システムについて大学から受注したとも発表しています。量子鍵配送、耐量子暗号、光通信は関連しながらも同一の技術ではありません。発表された製品名、目的、実証か導入かを一件ずつ分けて確認します。

最適化と量子安全通信を分ける図解
最適化と量子安全通信を分ける図解 図を拡大して見る ↗

会社の見通しと、まだ分からないこと

NeuraWaveについて、同社はPlanck Dynamicsとの枠組み契約を発表し、顧客側の節目達成などを条件に、数十台規模の導入を支援するとしています。会社の発表では潜在的なプログラム価値を1,000万ドル超と説明していますが、条件付きの枠組みであり、確定した売上として扱いません。

今後は、(1) 光計算、量子最適化、製造のそれぞれで何を売上として計上したか、(2) 買収した事業を統合する費用と進み方、(3) 契約残高がどの時期に実際の売上へ変わったか、(4) 技術の性能を第三者も確認できる形で示せるか、を追います。

公開情報を読む順番の図解
公開情報を読む順番の図解 図を拡大して見る ↗

じいじの学習メモ

私は『インターフェース』2022年6月号を入口に量子コンピュータへ興味を持ちました。ただし、これは私の学習の記録であって、投資を勧めるものではありません。QCiについては、量子という言葉だけでなく、光、半導体、通信、最適化を一社でどう整理しているかを、次の公表資料でも追ってみます。

この記事の結論

QCiは、量子技術だけを一つの製品として提供する会社、と単純には言えません。公開資料上では、光の計算・部品、量子最適化、量子安全通信、製造をまたぐ構成です。数字や契約は、売上、費用、現金、条件付きの将来計画を混ぜずに読みます。

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出典

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