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富士通(6702)とは?理研との量子開発を分けて調べる

銘柄情報

会社名ティッカー・市場記事で見る技術・分野
NTT9432・東証光量子
富士通6702・東証量子・量子HPC
IonQIONQ・NYSEイオントラップ
Rigetti ComputingRGTI・NASDAQ超伝導
SEALSQLAES・NASDAQ量子安全・耐量子暗号
D-Wave QuantumQBTS・NASDAQ量子アニーリング・ゲート型
Quantum Computing Inc.(QCi)QUBT・NASDAQ光・フォトニクス・半導体
IBMIBM・NYSE超伝導・量子サービス

富士通は量子専業企業ではない

富士通は、ITサービス、ソフトウェア、ネットワーク、コンピューティング技術など幅広い事業を持つ日本企業です。量子コンピュータは、その中の研究開発・事業化を目指す重要な分野の一つです。量子技術の発表と、富士通全社の売上や利益、株価の動きを同じ意味にしないことが大切です。

富士通の量子分野では、理化学研究所(理研)との連携、超伝導方式の量子コンピュータ、量子シミュレータ、古典計算と組み合わせるハイブリッド基盤が公開されています。この記事では、確認できたことと、これからの目標を分けて読みます。

左枠で微笑むじいじと、右枠の冷却装置・研究所
左枠で微笑むじいじと、右枠の冷却装置・研究所

今日覚えるのはこれだけ

富士通を調べるときは、量子コンピュータ単体だけでなく、理研との連携、古典計算との組み合わせ、ソフトウェアまでを分けて見るのが入口です。

じいじ理解度:★★☆☆☆(公開資料を読み、事実と会社の目標を分けて整理できた段階)

確認できた事実1:理研と256量子ビットの超伝導機を開発

富士通の研究ポータルは、理研とともに256量子ビットの超伝導量子コンピュータを開発し、ハイブリッド量子コンピューティング基盤も提供していると説明しています。超伝導方式は、量子ビットを非常に低い温度へ冷やして動かす方式です。

量子ビット数は規模を知る一つの手がかりですが、多ければすぐに何でも解けるわけではありません。エラーの少なさ、量子ビット同士のつなぎ方、回路をどれほど実行できるか、ソフトウェアとの連携も確認します。

富士通と理研の量子開発で示された装置と計画を整理した図
富士通と理研の量子開発で示された装置と計画を整理した図 図を拡大して見る ↗

確認できた事実2:量子と古典計算を組み合わせる

富士通は、量子コンピュータだけで完結させるのではなく、シミュレータや高性能計算(HPC)などの古典計算と組み合わせる考え方を示しています。量子計算に向く部分を試しながら、準備・解析・検証は古典コンピュータが担う、という役割分担です。

創薬、材料科学、金融といった例は、会社が研究や応用の候補として示す分野です。特定の用途でどの程度の効果が確立しているかは、個別の実証条件や第三者の検証を確認します。

量子とHPCの役割分担
量子とHPCの役割分担 図を拡大して見る ↗

量子シミュレータと量子コンピュータは別の道具

この記事でいう量子シミュレータは、普通のコンピュータ上で量子計算をまねて動かす仕組みです。本物の量子プロセッサーとは別の道具ですが、アルゴリズムの学習や検証に使われます。富士通は量子シミュレータと超伝導量子コンピュータの両方を扱っています。

ニュースで「量子」と出たときは、実機なのか、シミュレータなのか、量子に着想を得た計算なのかを確認します。

実機とシミュレータを分ける図解
実機とシミュレータを分ける図解 図を拡大して見る ↗

会社の目標:大規模化と誤り耐性への道筋

富士通の公開資料には、量子コンピュータの大規模化と、より早い段階の誤り耐性量子計算(early-FTQC)へ向けた構想が示されています。ここでいうearly-FTQCは、完全な誤り耐性を目指す前段階の研究・開発の位置づけです。ロードマップは会社が将来をどう目指すかを示すものです。現時点で達成済みの性能ではありません。

また、富士通はSTARアーキテクチャというエラー訂正に関する研究も公開しています。量子ビットはノイズの影響を受けやすいため、長く複雑な計算を行うには、エラーを見つけて影響を減らす技術が必要になります。

STARアーキテクチャとエラー訂正を学ぶ図解
STARアーキテクチャとエラー訂正を学ぶ図解 図を拡大して見る ↗
目標と実現済みを分ける図解
目標と実現済みを分ける図解 図を拡大して見る ↗

まだ分からないことを残す

今後は、(1) 256量子ビット機でどのような実証が公開されるか、(2) 1,024量子ビットの計画がいつ・どの条件で進むか、(3) ハイブリッド基盤でどの仕事を量子・古典計算へ分けるのか、(4) エラー訂正の検証結果が第三者にも確認できる形で示されるか、を追います。

技術ロードマップや研究の発表は大切な資料ですが、将来の事業規模、利益、株価を保証するものではありません。

公開資料を読む順番
公開資料を読む順番 図を拡大して見る ↗

じいじの学習メモ

私は『インターフェース』2022年6月号を入口に量子コンピュータへ興味を持ちました。ただし、これは私の学習の記録であって、投資を勧めるものではありません。富士通では、量子コンピュータだけでなく、理研との連携とHPC・シミュレータの組み合わせにも注目して、公式資料を読み直します。

この記事の結論

富士通の量子分野では、理研との連携、超伝導量子コンピュータ、シミュレータ、HPCとの組み合わせを分けて読む必要があります。将来のロードマップは会社の目標であり、実現済みの性能や全社の業績とは別に確認します。

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出典

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